【真空技術】簡単な真空のはなし

理工・科学系
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真空とは

真空とは、大気圧を起点として大気圧より圧力が低い状態のことを言います。
大気圧は10⁵Paなので、圧力が10⁵Pa以下場合のことを指します。
なお、「真空度」という言葉は誤解することがあるため「真空度が高い」とか「真空度が低い」という言い方はせず、「圧力が高い」「圧力が低い」という言い方をします。
単位はPa(パスカル)を使用します。

地球上で真空を作り出すためには

地球上で(工業的な)真空を作り出すためには、下の二つの要素
真空槽と真空ポンプが必要です。
真空槽は内部が真空になるようになっており、大気圧である外部から空気が漏れて入らない様に製作されています。

真空ポンプにはいろいろな種類がありますが、一般的なものは油回転ポンプです。

工業的にはどこに使用されているのか

付加価値の高い真空の利用と言えば液晶や半導体の分野かと思いますが、身近なものでも、真空を利用しているものがあります。
例えば食品分野です。

醬油さし

こんなのを、大量に作るのに注射器なんかで一個一個容器の中に注入しているわけではありません。真空を使っていれています。
画がへたくそですが、入れかたのイラストを

(Step1)醤油さしの蓋を開け、口を下向きにして並べます。
この状態で周りを真空にすると、魚の中の空気も抜けて真空になります。
※このまま真空を解除して周りを大気圧に戻すと魚の中には空気が入っていきます。魚の中に入るものを空気から醤油に変えればいいだけです。

(Step2)周囲が真空のまま、醤油入れの先端を醤油に浸します

(Step3)周囲を大気圧に戻します。
何もなければ醤油さしの中には空気が入りますが、今回は先端が醤油に漬かっているため、醤油が醤油さしの中に入ります。

その他食品

チョコレートを含侵させたラスクも、醤油さしと同じ原理で製造されていると思われます。ラスクの穴は小さいので普通に大気圧でチョコレートをかけても表面にラスクがかかるだけで、内部にチョコレートは浸透しません。

まずは、導入編としてここまで

理工・科学系真空技術
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