機械設計製図(道具編)

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UnsplashIlya Pavlovが撮影した写真

CADが発達した現在でも、機械系の高等教育機関では手書きによる製図を行っているところが現在でも存在します。理由は自分の手で線を引くことで機械の基礎を学んでいけるからです。
ここでは、学校での製図の注意点を述べたいと思います。

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道具などの準備物

必須なのは、シャープペンシル、コンパスと中心器、定規、消しゴム、字消し板、関数電卓、機械設計製図便覧でしょうか。

シャープペンシル

鉛筆でも構いませんが太さを維持するためにシャープナー(芯だけを削るタイプ)が必要になったりするため、利便性を考えシャープペンシルが良いです。削った芯の粉が貯まったシャープナーを図面の上にひっくり返すと大変なことになりますから。
シャープペンシルは外形を描く0.5mmのものと、中心線を描く0.3mmのものがあれば良いでしょう。硬度は好みによりますがHBぐらいが適当かと思います。好みもありますが、数百円程度のものよりある程度重量があるプロ用のものがおすすめです。

製図用シャープペンシル
ステッドラー日本公式サイト。文具・製図用品・画材を取扱うドイツの文具メーカーです 。
グラフ | ぺんてる株式会社
ボールペン、シャープペン、クレヨン、えのぐ、マーカー、修正具などの文具メーカーぺんてる株式会社。商品情報やおすすめ情報を提供しています。

コンパスと中心器

機械要素は円または円弧と直線の組合せとなる外形がおおいので、コンパスはよく使います。
コンパスも描画中に広がるといけないので、製図用のしっかりしたものを使いましょう。
同心円を描くことも多く、一度使った円中心を何度も使うこともあります。そのたびに同じ箇所にコンパスの針を刺し続けると紙面の穴箇所が大きく拡がってしまいよくありません(最近のコンパス安全のため針は鋭利ではなく大丈夫かもしれませんが)。
小さなもので安価ですがとても重要な道具ですので是非そろえましょう。ステッドラー社の中心器で200円未満で入手可能です

なお、共同購入とかでは曲線を描く道具として雲形定規や自在定規も購買リストに入っていたりしますが個人的にはおすすめしません。
理由は機械を構成する部品はほとんどが機械加工で作成されています。どのような円弧であっても、中心と半径がわからないと加工できず、任意な曲線を引ける雲形定規や自在定規で描かれた曲線は作りこみが難しいからです。

消しゴムと字消し板

慣れないうちは修正が多く図面が汚くなります。
下手な消し方をすると紙面を痛めるので消しゴムは重要です。いろんな種類の新製品が出ていますが、信頼性や入手性を考えると下の2ブランドを勧めたいです。

また、字消し板も用意してください。

電卓

関数電卓を使ってください。
最近はスマートフォンにも関数電卓のアプリがありますが、ちゃんとボタンの打感があるものが良いです。

機械設計製図便覧

機械設計製図を行うものにとってはバイブル。この書を持たないで製図をするなと言いたいくらいです。
1955年からもう70年も改版を重ねて存続している書物です。元々は理工学社という会社が出版していましたが同社は2013年に解散。その後はオーム社が出版しているようです。
学生さんにとっては高い買い物かもしれませんが、将来機械系技術者として企業で働くのならそのまま使える一生ものの書物です。

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