ACCESSをUiPathでうまく動かすのには結構コツがいります。
ACCESSを処置する場合、下記の操作が主だと考えています。
・データのインポート・エクスポート
・クエリの実行
たとえば、あまり好ましくありませんが、月々の集計処置などで「デザインビューを編集している」という場合があるかも知れません。UiPathの動作においては「デザインビューの編集」は避けたいです。
UiPath適用を検討する前にACCESS側のブラッシュアップを推奨します。
ACCESSのUiPath処置はいままで種々試しましたが、処置する内容を全て組み込んだ一つのマクロをUiPathで実行するだけにするのが良いです。
マクロと聞いただけで敬遠する人がいるかも知れませんが、コードの入力など不要で簡単にできますので安心してください。
テーブルの更新
入力となるテーブルの更新方法としては、
- 入力の対象となるデータテーブルをコビーして、テーブルにペーストする
- リンクテーブルとし、リンク元のデータを都度更新する
- ACCESSメニューの「保存済のインポート操作」で更新する
が挙げられます。
UiPathで処理するとすれば 2. もしくは 3. です。理由は処置が簡単だからです。UiPathのプロセスをイメージした場合、2. は「ファイルをコピー」のアクティビティ1つで、3. はUiPathでACCESSのコマンドを1つ実行するだけと非常に簡単です。
一方、1. の処置は、
元データの書式を設定→対象範囲を選択→クリップボード保管→ACCESSのテーブルを開く→ペースト
といった膨大な処理が必要になります。
処置が簡単であることは、UiPathを構築する上で非常に有利です。
外部データのインポート・エクスポート
最もキーになるテクニックです。
先に述べたようにインポートはもちろんですが、アウトプットとなるテーブルやクエリ結果を出力する場合には、必ずエクスポートの操作を保存してください。
インポート・エクスポートの操作を保存する手順
処置対象となるテーブルやクエリを選択❶し、データの形式を選択❷します。
ここでは、Excelを選択します。
下のダイアログが表示されるので、処置先のフルパス❸を入力。
可能な限り❹の✔をいれ、❺をクリックします。
次のダイアログが表示されますので、❻のチェックボックスに✔を入れます。
ここで✔を入れずに[閉じる]をクリックすると、はじめからやり直しになるので注意してください。
任意の名称❼を付け、[エクスポートの保存]❽をクリックして完了です。
マクロの構築
❾[作成]→❿[マクロ]の順に進みます。
下の画面になりますので、操作を入れていきます。
⓬のボタンでメニューを出しますが、デフォルトでは限定されたメニューしか表示されていないので不十分です。⓭の[すべてのアクションを表示]を有効にしておくことを推奨します。
クエリの実行
⓭のクエリを開くを選択します
⓮で実行したいクエリを選択します
下の様に表示されて完了になります。
データのインポート・エクスポート
⓯の「保存済のインポート/エクスポート操作の実行」を選びます。
⓰のプルダウンから既に登録した操作を選択します
以下の画面で登録完了です。
マクロの最後に「ACCESSの終了」を入れる
一連の動作完了後に「Accessの終了」を選んでおきます。
これをすることにより、Accessの終了動作をUiPathに組み込む必要がなく、起動→マクロの実行→終了を1つのアクティビティで実行することができます。
マクロを保存
マクロを保存したら、下記で実行できます。
完全な終了検知は*.laccdbの消失を見るのが簡単
ACCCESSでエクスポートしたデータを引き続いて使用する場合には注意が必要です。
ACCCESSデータは容量が大きいことが多く保存に時間がかかります。また、EXCEL操作の様にアプリ連携もありません。UiPathでは処理コマンドを送った段階で、つぎの処理に進みます。つまり、ACCESSがデータエクスポートのためにクエリを実行中なのに、未だ存在しない保存先のファイルを開こうとしてエラーがでます。
ACCESS処理後の処理は、ACCESSの処理が完了して終了していることを確認してから次に進めることを推奨します。
このACCESSの完全な終了判断は
・ACCESS起動時のみ、*.accdbと同じ階層に出現する*.laccdbの消滅
および、(ファイル出力がある場合)
・出力先ファイルの生成
で確認できます
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