急発車事故を科学する

理工・科学系
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高齢者による自動車の急発車事故が後を絶ちません。
では、なぜ急発車が多いのかを個人的に考察してみました。

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急加速原因の考察

モータ駆動車の台等

高齢者事故でハイブリッド車が加害車輛になることが多いとの指摘があります。
これは、ハイブリッド車だからではなく、低速域をモータ動力で走行する車種であることが本質だと思います。
普通のガソリンエンジン車の場合、低回転ではパワーが上がらず、高性能車以外の自動車だと『もっちゃー』とした感覚でアクセルの踏みに加速がなかなかついてきてくれません。
一方、モータ動力で走行する車種は、モータで走行している間は『どこからでもアクセルを踏んだ分だけ加速』する感覚が味わえます。

これまでの人生の大半を『低速域もっちゃり』のガソリン車に乗って来た高齢者が、『低速域レスポンスバリバリ』の車に乗るわけです。

踏力感覚の劣化

加齢とともに、多少なりとも感覚は劣化してきます。踏む感覚も当然鈍ってきます。

先項で記載した通り低速域でもレスポンスが良いため、希望する速度を得るためには感覚的には10段階くらいに踏込みを考えないといけません。
でも、踏む感覚が鈍感になってくると、細かく踏込みは制御できません。ほとんど踏み込んでいないつもりでも、べた踏み状態になることもあるかもしれません。
結果として急アクセルになります。

急アクセルでも繋がってしまう

モータ駆動車は低速でのトルクがあるので、踏んだアクセルの分だけの走る力がタイヤに加わります。急アクセルで意図せずタイヤに加わった力は、多少の損失はあるものの路面につたわり急加速になります。

後傾荷重の弊害

急加速になると、物理的な事象として車は後側に荷重が移動しますが、これが厄介です。車はハンドルを切った時の舵取りは前タイヤで行います(前タイヤしか角度が変わりません)が、車の前側に荷重がないと舵取りの効果は小さくなります。
つまり、急加速で後傾荷重になった状態をコントロールすることは非常に難しくなります。

そしてパニックに

そんなに踏み込んでないはずなのに急加速する
さらにハンドルも利かなくなる
こんな状態に陥ったら若い人でも困ります。パニックになったら冷静な操作ができるはずもなく、ブレーキを踏んでいるつもりのアクセルを踏み続けしまう・・・
といったところでしょうか

対策

最近の自動車は性能が良い(反応が早い)ゆえに反応の鈍くなっている高齢者には扱いが難しいと思います。
少子化+人口の一極集中により首都圏以外の高齢者には足の問題など死活問題ですが、自治体にはコミュニティーバスなどの環境を整えてもらい、免許返納してもらうのがいいのでしょう。

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