【子ども工学講座】フライパンの表面

子ども工学講座
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子ども工学講座は小学生高学年~中学生の方を読者と想定して記載しています。
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フライパン表面の樹脂

フライパンの表面には、焦げ付きができない様にフッ素樹脂がコーティングされています。

『テフロン』というのはアメリカのデュポン社の商品名です。一般名は『フッ素樹脂』になります。

なぜ焦げ付きにくいのか

なぜ食物が焦げ付きにくいのは、フッ素樹脂に他の物質がなじみにくいためです。
フッ素コーティングされたフライパン表面に水滴を垂らしてみてください。

右の様になりますね。
左が水と面で接触しているのに対して、右は水滴が球のままで乗ったような形になっています。
これは、フッ素樹脂表面に水と接触しようという力が少ないためです。

次にフライパンを傾けましょう。少し傾けただけで、水滴は傾けた方に転がるように移動します。
水滴がフライパン表面に乗っているだけだから完全には『ひっついていない』状態になります。

水が食物であってもおなじです。
フライパン表面には乗っかているものの、化学的な接触は弱いので焦げてもすぐに外れます。

フライパン表面に接着剤を使っても、ものをくっつけるのは困難なのです。

家のフライパンに接着剤などでの実験はしないでください。

身の回りのフッ素樹脂

フライパン以外にも用途があります
・アイロンの衣類接触面
・子供の虫歯予防塗布剤
・自動車の撥水コーティング
・ノリ付着防止機能付きのはさみ

歯医者さんにいくと虫歯予防で、『フッ素塗っておきますね』って言われます。
歯への汚付着を防止しているんですね。

その他

他の物質と引っ付きにくいという性質のもとになる原理は、難しい説明になあるのでここではしませんが、これにより胃酸などにはいっても変化はないのです。
つまり、万が一、欠片が人体内に入っても悪い物質が身体の中に吸収されたりすることなく、そのまま排泄(うんちになる)されます。

フライパンや歯の汚れ防止に使われるのも、人体に直接の害がないためです。

弱点

樹脂なので、温度に弱いです。
他の樹脂に比べて耐えられる温度が高いため、150℃とかで問題になる事はありません。
しかし、フッ素樹脂は300℃以上になると有毒なガスを発生します。このガスはフッ化水素と呼ばれるものです。

正しい普通の使い方では、食材も乗っており300℃以上にする料理はないと思われますが、フッ素コーティングフライパンの取扱説明書には『フッ素樹脂を使用しているので、空焚きなどで高温になり過ぎないように』の記載がありますので、機会があったらみておいてください。

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